季節のお酒 〜歳事記〜|EH酒造株式会社 エクセルヒューマン
秋のお酒
月見酒
中秋の名月と言えば、旧暦の八月一五日。ダンゴ一五個と実りの初物を揃えて、さらにススキの穂など秋の七草を月に備える。そして満月の光を浴びながら酒を酌み交わします。夜露のついたものを食べると長生きするという伝説があるため、必ず屋外で行います。江戸の頃は、川舟を繰り出して賑わい、隅田川界隈の料理茶屋は大繁盛し、一晩のお酒の消費量は大変な数になったと言われます。月を見ながら、季節の変わり目をしみじみと味わうお酒です。
十月一日は日本酒の日
十二支の十番目、酉の月の「酉」の字は、もともと壺を表す象形文字で、お酒を表しました。古代一年の始まりは冬至とされていました。またこの頃から新米が収穫され酒造りが始められることから、十月はお酒の月、十月一日が日本酒の日となりました。
重陽の節句
旧暦の九月九日は、九というもっとも大きな奇数の数字が重なることから、「重陽の節句」と言われます。この日、長生きの効果のあるという「菊の花の酒」を飲む宴をはり、長寿を願い、災難を払うおまじないを行います。この日を境に、翌年の三月三日の「桃の節句」まで、日本酒はお燗にして楽しむのが正式です。
熱燗・暖酒
電子レンジでチンとは電子レンジ燗。お酒の燗は昔は直燗といって直接火にかけて暖めていたそうですから、あながち手抜きではないようです。さてこのお燗、百度と零度の間だからカンとか、冷と熱の間だからなどの説があります。三十度前後の日向燗、三十五度くらいの人肌燗、四十度前後のぬる燗、四五度前後の上燗、五十度前後の熱燗、五十五度以上のとびきり燗とは燗づくし、お酒を暖めて飲むこのスタイル、何とも心を和ませ、ほっとさせてくれる、日本酒ならではの楽しみです。
冷やおろし
冬から春にかけて造られた新酒が蔵の中で静かに息づき、夏を経て熟成した味わいとなって出荷されるのが「冷やおろし」です。酒蔵は夏でもかなり涼しく、保存されているお酒は、真夏でもさほど温度は上がりません。それが外気も冷えて酒の温度と同じくらいになった頃、気温による酒の変化の心配がないとして「火入れ」をせずに出荷されたものです。
鍋と日本酒
旬の日本列島、土地の数だけ自慢の鍋料理があるくらい、鍋は秋から冬への風物詩。熱燗と一緒に楽しめば心身ともに暖まります。鍋料理は栄養のバランスが良い上にカロリーが少ない健康料理。お鍋に少量の日本酒を加えると、味の方もグンとアップしますから、お試しください。
【出典】もっとお酒が楽しくなる「日本酒読本」(日本酒造組合中央会)

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